ブッククラブニュース
令和5年
11月号(発達年齢ブッククラブ)

2023年11月の予定

定休日は日曜、月曜、祝祭日です。
 11月の定休・臨時休業のスケジュール
 23日勤労感謝の日だけが祭日で休日です
 時間外受け取りは事前にお電話ください。
 外出していないかぎりOKです。また前日のご連絡なら在店できます。
通常日の営業時間は午前10時30分〜午後6時
 受け取りの方で午午後6時以降に来てしまった方は電話かピンポンで呼び出してください。たいてい在店していますので店を開けます。ご遠慮なく。たまに買い物に出かけているときもありますが・・・。

地球が変化すると・・・・

 11月に入っても暖かでうららかな日が続いている甲府です。皆さんのところはいかがでしょう。 こちらは真冬の寒暖差が大きいところなので、冬の寒さや夏の暑さのことを考えると頭がいたくなりますが、暖かい冬であってほしいと思うわがままな私がいます。 お子さんと秋の行楽には、おでかけしましたか?それともこれからでしょうか。紅葉は地方によって時期が違いますが、晴れた日に見るモミジ、カエデなどは空に映えてほうとうに美しいです。ただ、今年は異常に熊やイノシシが出没するので、その辺は気をつけましょう。ゆめやの裏山でもイノシシ出没注意の警戒が出るくらいです。なんと!先日は、ごく近くの山梨大学がある道(甲府駅から1000mほど)にイノシシが出て大騒ぎでした。里山が荒れると動物たちも大変ですね。 クマはともかくイノシシが捕捉されるとイノシシ年の私はなんとも嫌な感じになります。

気候が変われば人も・・・

 人の世も変化が大きく、コロナで世の中の生活パターンもかなり変わってしまい、お友だちや知り合いの人と親しく接触して話たり遊んだりする子が少なくなってしまいました。もう、そろそろ、子どもたちをそういう制約から解放してあげたいですよね。それには空気の澄んだ秋の行楽地で思いっきり遊んだり、声をあげたりが最適だと思うのです。 これからは、子どもたちの周辺(園やつきあい集団など)で行事の簡素化、短縮、あるいはなくす傾向が進むと思います、あたりまえのように・・・。大人にとっては楽ですし、子どもは当たり前だと思うでしょうが、なにがどうであれ、子どもは人のつきあいを学ぶ機会が減ってしまいかねません。 世の中はどこまで行っても人とのつきあいで動きますから、練れていかないと、良いことにはならないと思います。同じような顔ぶれだけでなく、いろんな人を観察したり、話したりすることは大事です。その意味では、親の出番が多くなるかもしれません。

自然を大切にする体験を!

 これは、コロナに負けないようにがんばってきたあと、コロナ後に負けないための心掛けです。 いろんな人や美しい風景を見ることをやってみませんか? …そんなことを言っている私ですが、今年はケガをしてしまったので、いつも行く紅葉の名所が見られず、とても残念に思っています。 私は毎年、都留や河口湖と長野と山梨の境にある富士見高原が行きつけの場所です。きれいですよ。みなさんもお近くの紅葉の名所へぜひ、お出かけください。私が自然の風景を見たり、おすすめするのは、自分が好きだからですが、これに囲まれて育つというのはいいものだと思っています。デジタルという実体のないものでの学習では、心が育たないような気がします。 最近、近所の新築の家を見ても庭は、コンクリートで固めた車置場しかないウチが目立ちます。植木一本なく、もちろん花壇もないような家も多いですね。子どもが花を植えたり、種を播いたりすることは、とても大切なことだと思うのですが・・・・。なぜか、無駄なこと、役に立たないこととして捉えている人たちが多くなっているような気がします。小学生のころ、北隆館の「牧野原色植物図鑑」を買って持っていたことがあります。花の名だけを覚えるためでしたが、この歳になってもある程度の花の名は言えます。店の前庭に花を植える趣味は当時からのものです。(ニュース一部閲覧)

「少年時代」は重要な時期!!

 芥川賞作家・柏原兵二の名作『長い道』(映画「少年時代」の原作)の中に主人公の少年に母親が言った言葉があります。「豊かな自然のある田舎で育った人が心の広い人として世の中で活躍するのよ...」というような言葉だったと思いますが・・・・ 主人公の少年は東京から大自然の豊かな富山の村の小学校に疎開するのですが、いじめなどを受けつつ、自然の恵みも学んでいく体験をするのです。 当時の都会の子どもたちは、そういう原体験を持たなかったようです。今や、都会は田舎町まで飲み込んで、どこもかしこも都会です。子どもたちから自然体験が失われています。ほんとうは親が連れて行く自然体験ではなく、子どもたちが自ら自然の中で行動できる経験をたくさんもつのがいいのですが・・・・・。 小説のなかの「豊かな自然のある田舎で育った人が心の広い人として世の中で活躍する・・・」こういう言葉自体、いまや時代遅れなのですが…次の時代には、きっとまた言われるかもしれませんね。(新聞一部閲覧)

「入院中の父は…」

 新聞ニュースの原稿は、入院中の父が手書きで書くものを、娘の私が代打ちしていますが、今回は、リハビリが忙しく、なかなか書けないようなのでスペースが空いてしまいました。父は空白や白紙を出すのは、新聞ではないと言っていますので、拙い文ですが、私がこの空欄を埋めました。 暇のある方は、ご一読ください。 日本は、2003年の韓国ドラマ「冬のソナタ」が爆発的ヒットし、それをきっかけに韓流ブームとなった。その後、BTS などのアイドルにつづき、ファッション、コスメ、フード、カフェ文化、あらゆるものが日本で人気となっている。私も...韓国好きの一人。ハングル語や「K文学」という小説などにも触れている。 韓国と山梨というつながりでみると、朝鮮の芸術に魅了された北杜市高根町出身で浅川伯教・巧兄弟がいた。朝鮮の民芸を紹介し、朝鮮半島の緑化に尽力した弟・巧は、「白磁の人」という映画にもなったので、知っている人も多いのではないだろうか。興味がある方は、北杜市にある浅川兄弟の資料館にも訪れていただきたい。 でも、まだまだ私は、韓国を知らない。詩人の茨木のり子も「お隣りの国」なのに、ほとんど知らず、50代でハングル語を習い始め、歴史や文化を学んだそうだ。私も影響されて、現在学習中である。 K 文学で私がいちばん好きな本は、『星をかすめる風』という小説。国民的詩人と評されるユン・ドンジュをめぐる物語である。彼の詩集「空と風と星と詩」は、農村で育ったこともあり、童謡詩人・金子みすゞのようにごく自然を描いたものや優しさ、あたたかさのある詩が多い。 この小説は、1945年2月16日、日本の監獄で27歳という若さで獄死したことが描かれており、日本人の看守がこの詩人の美しい言葉にどんどん惹かれていくという展開だ。「言葉の力」、「文学の力」が極限状態の人間同士を共鳴させ、憎悪を越えた共感へと変化していく姿が胸に刺さった。 話は変わり、父は・・・獄中ではないが、入院中である。病院から父が「あの本をもってきてくれ」「何か文庫本、一冊を頼む」「便箋がほしい」「この手紙をだしてくれ」など母にお願いしているのを聞いたり、メモ書きをみて、父が活字に飢えたユン・ドンチュと重なってみえた。 父は、今から40年以上前、子どもたちの活字離れや映像メディアの悪影響について盛んに論じられていたとき、「本を媒体に子どもたちのイマジネーションを育てたい」と絵本屋を始めた。「路地裏だとか原っぱがどこまでも広がった子どもの世界が、いまはなくなってしまった。だから、昔より、本が必要なんだ」ということを、変わらず、訴えつづけている。私からみた父は、ユン・ドンジュのような「美しい言葉」ではないが、「夢新聞」や「ニュース」で少しでも子どもの世界が変えられたら、と、思い続けているとも思う。



(2023年11月号ニュース・新聞本文一部閲覧)

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