ブッククラブニュース
令和5年
8月号(発達年齢ブッククラブ)

2023年8月〜9月の予定

定休日は日曜、月曜、祝祭日です。
8月は13〜16日がお盆休み
9月は棚卸で22、23,24日が休みです。
 (通常日はいずれもいつもどおりの営業です)
 時間外受け取りは事前にお電話ください。
 外出していないかぎりOKです。また前日のご連絡なら在店できます。
通常日の営業時間は午前10時30分〜午後6時30分
 受け取りの方で午後6時半以降の方は電話かピンポンで呼び出しを!!

配本プログラム関連のご連絡は

●ブッククラブでは生年月日が登録番号です。プログラムに関連したこと(お手持ちの本との重複や入れ替えなど)で、プログラム関係でご連絡いただく場合(FAX・振替通信欄・メール)には、お子様の生年月日をお知らせください。
 (例・ 武田勝頼 天文15年7月7日→15460707のどちらでもかまいません)
●また、私どもの電話はナンバーディスプレイがないタダのイエ電です。電話に顧客登録ができませんので、お電話の際は、先にお名前をお名乗りください。最近はスマホの普及で、電話をかけるときに名前を名乗らない習慣ができていると思いますが、「新潟・春日山の上杉謙信の母ですが・・・」というふうにおところとおなまえをお願いします。

ご実家払いの会員と外国会員の方に

 通常、お振り替え用紙には右のように通信欄があり、それで住所変更などのお知らせやおたよりをいただいています。
 ご実家払いの方にはありませんので、ご面倒でも、たまには読み聞かせの状況などのご連絡をいただきたいと思います。
 通信欄は左のようにあまり文が書けませんが、かんたんなおたよりやご連絡などにはじゅうぶんなスペースだと思います。ご利用ください。必ずハガキで返信を差し上げます。
 お支払いがご実家の場合、振り込み・振替にはハガキで返信しておりますが、会員ご本人とのつながりが希薄になってしまっています。
 恐れ入りますが、必要なご連絡、あるいは問い合わせは、メール、手紙、ハガキ、FAX、電話でお願いしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

残暑お見舞い申し上げます

 ゆめやの入り口までは階段、店内ではお客様と会談、天井にはなんと怪談・・・・、ゆめやの店内にはホウキに乗って飛ぶ魔女がいる。しかも、ケタたましい笑い声をあげて、目が真っ赤に輝き、かなり怖い。真夜中にドアを開けたとたん、これが動き出すと慣れた私でさえギョっとすることがある。
 もちろん、これは作り物で、魔女の本場・チェコのプラハへ行った会員の向井さんのお土産だ。
 音や刺激で反応して足を動かしたり、笑ったり、目が光ったりするのだが、子どもにとってはかなり怖いらしい。顔を引きつらせて泣く子、翌月配本を取りに来ても店内に入ることができない子、下を向いて目を合わせないようにしている子・・・と、さまざまだが、子どもによって反応に大きな差異がある。もちろん、異常に怖がる子、まったく感じない子の差は大きいが、いろいろ観察するとおもしろい結果が出る。

男女の違いがある

 0歳〜1歳前半の子は、まったくびっくりしない。キョトンとしている。しかし、だいたい1歳半あたりから反応し、3,4歳まで続くこともある。反応で出る大差・それは男の子と女の子。最初はみんなびっくりするが、女の子はすぐに慣れてしまい、怖がることがほとんどない。ところが男の子はちがう。パニックを起こす子もいるし、おびえて大声で泣き出す子もいる。3歳でも4歳でも怖がるのは男子。
 これは、他のことでも同じだ。たとえば「怖い話をしてやろうか!」というと、4,5歳以上でもこうした反応の違いが出る。もちろん女子も「怖い話はいや!」と、言うことは言うが、けっこう聞く子が多い。怖い! わあわあ、キャアキャアというのが楽しいかのようだ。ところが、男子は、表情からして「嫌!」を示し、見ようとしない。
 「ウチの子は本当に怖がりで・・・」「嫌なこと、不快なことは拒否反応」という話は男の子のお母さんに多い。女の子の母親は「怖い!怖い!という様子だけは見せるがけっこう楽しんでいる」・・・・これは、怖がりの男女差の一般論。

刷り込まれた能力

 思うに、男は危険察知能力が高いのではないか。つまり、脳が危険を感じると「怖がることで、それがなんであるかを探るように仕組まれている」のではないかと思う。「君子危うきに近寄らず」という言葉の「君子」は男であって決して女ではない(笑)。
 昔から、男は、自分や自分が属する集団(親子・家族)を守るために、まず敵は何か?どんなものか?という「察知」の役目を負っているから怖さで反応するのである。まず怖いと感じる、そしてどう戦うかを考える、それから解決策も考える。その端緒が「怖がること」だと思うのである。
 逆に女子が危険に反応をあまり示さないのは、「どんな局面でも耐えて生き延びねば子どもを守れない」という本能がインプリンティングされているからだと思う。
 DV事件などを見ていても、どうしてあんなに我慢をするのだろうと思うのは、生き延びて子どもを守ること、子どもを産むこと、そういう原初の体質がさせている技ではないだろうか。
 こういうことを言うと最近は、すぐに「男と女の差はない!」と息巻く人が多い。
 もちろん上で述べた男女差は原始時代から刷り込まれてきた性質で、環境や考えが変われば変化していくことだろう。実際、食うに困らない社会では男性は女性化することもあり、女性が男性的になることもある。環境によって変化するのもまた男女差だ。最近では、社会的危機を察知する能力は男性より女性のほうが強くなっていると思うことさえある。

必要な感受性

 怖がるということは、感受性が強く、想像力があるから起こる感情で、子どものうちはうまくコントロールできずに表情に出てしまう。
 でも、だんだん物事の道理などがわかれば、これはひじょうにすぐれた能力の源にもなる。芸術家や作家、思想家、政治家には必須能力だし、もちろん経営者は、感じ取って先を読む力がなければ事業に失敗する。
 最近の政治家は、危険察知能力がないので欲ばかり?いてイケイケドンドンだ。芸術家や作家も売れればいいので、受けることしかしなくなっているような気もする。思想家はもうほとんど姿を見せない(笑)。経営者・・・これも採算など考えないで自然破壊や人命軽視で高速鉄道をつくったり、詐欺まがいのことをして業績をあげることに血道をあげる企業が多い。彼等にはきっと「怖い」という感覚がないのだろう。
 だから、お子さんたちが怖がっても、あまり気にせず大切に育てましょうね。それは、やがて人生の安全と豊かさにつながると思います。
 では、あまりにも暑いので、寒気がする怪談を一つ。
 「青い血」というお話です。・・・・・・
 魔女が子どもの血を吸うと、赤い血ではなく真っ青な血が首から吹き出たのです。 すると魔女は、こう言ったんだって。
 「あー、おいちぃ!」  サムッ!(ニュース一部閲覧)

神話や古典は文化のおおもと

 世界的に気温が上昇し、各地を熱波が襲っている。ギリシアでは48度を越えたそうだ。40度の体験しかない私には48度がどんな世界かわからない。日本でも東京や名古屋、大阪の外側で高温が観測された。これだけ人口が増えて、消費が進めば、熱源が増える。大都市のエアコン、車の外排気だけ見ても周辺の気温は上昇するだろう。
 私が子どものころは夏のいちばん暑いとき、炎熱地獄の甲府でも35度を越すことはなかった。田舎では車も走っていなかったし、エアコンなどどこの家にもなかった。熱を吸収する森や草原・水田がそこここにあった。それが半世紀でこの始末だ。人類は頭がいいのか悪いのか・・・まあ、欲だけは深いのだろう(笑)。いずれにしろ、この40年くらいで環境を壊すほどのエネルギー消費が起きたことは間違いない。

科学への過信

 これは、人間が科学を過信して過去のことを無視してきたからだともいえる。文科省も科学技術を夢と希望で煽り立てる。科学技術が儲かる元で、国力が増すと思っているからだ。そこで(役に立たない)歴史や文学を見捨て、国語教育まで「業務文書が読み書きできればいい」というレベルまでなりさがってしまっている。
 文化である言語を捨てるということは共通の教養を消して、ものを考えなくさせることでしかない。そんな国にまともな未来があるわけがない。
 私はわずかでも古典文化(神話や物語)を配本に入れているが、こういう分野はいまや、なかなか教養になりにくい世の中だ。
 かつては多くの国民が知っていた「忠臣蔵」「白虎隊」「平家物語」は、いまでは「なに?それ・・・!」である。多くの人において、あらゆる過去の事柄は大学入試が終われば不要な知識として忘れられる。これでは数行の長文さえ読めない子が出てきて当たり前だ。
 バラエティ番組の出演者の馬鹿さ加減がジャパニーズ・スタンダードだから、子どもや若者は「それでよい!」とタカをくくっていくことだろう。自分がわからないものは不要なものでしかないと考える日本人がますます増えていく。

日本神話の不幸な歴史

 しかし、古典や神話は教養として大切なのだ。神話も古典も実際に起きたことが当時の表現で描かれているだけのことで架空の話ではない。ギリシアのトロヤ戦争はずっと長い間、架空のお話だったが、シュリーマンが発掘して事実になったので、もう、おとぎ話という人はいない。
 たしかに日本神話は明治政府と軍部がゆがめて利用したから誰も見向きもしなくなった不幸があるので中身を多くの人が知らない。ちゃんと読めば、「万世一系」は嘘と言うことがわかり、建国が金属器を持った集団の強引な侵略だったこともわかる。神話は、現代の社会や政治を考える上でも重要なファクターなのだ。
 映画「インディジョーンズ・運命のダイヤル」は、第二次ポエニ戦争へのタイムスリップだが、アルキメデスがいまでいうミサイルの発明でローマのガレー船を沈める場面は欧米人には共通の教養になっている。

史実は神話の形で表現される

 映画に出てくるアルキメデスの時空計算機(=運命のダイヤル)は脚本家の創作だが、これはまんざら完全創作というものではない。
 先年、ギリシアのアンティキラ島で不思議な機械が発見された。炭素同位体で調べると何と紀元前20〜50年前のものだが、完璧な天文測定器であることが復元でわかった。つまり、実用機械がすでにできていたのである。
 映画の中ではインディーのアクション場面は「デュオニソスの洞窟」で行われる。デュオニソスも西欧人には良く知られ、いまでも引用される神の名だ。向こうでは、こんなアクション映画でも古代宗教や神話のエピソードが入るのに、日本は相変わらずガンダムやポケモンである。悲しいことではないか。
 神話や古典文学は、すべて人間の行いが記されている。
 欲をかけばどうなるか、人を殺せばどうなるか、悪い奴はどういうことになるか、正義とはどういうものか・・・・人と人のつながりは? というような例が満載なのである。
 これがわかってもらいたくて、私はギリシア神話と日本神話を配本にずっと入れているのである。できれば中国の神話もいれたいのだが、これは漢字名などから小学生にはちょっとむずかしい面がある。だが、これらどうしても本で読まねばだめなのだ。
 映像やゲームではきちんとした思考に入れない。入れなければ最終的に「人格」を形成するはずの役に立たない。ゲームにいくら習熟しても、まっとうな人格は得られず、インディのように年老いても同じアクションを繰り返すよりない悲しさがある。(新聞一部閲覧)

心頭滅却すれば火もまた涼し

 梨の甲州市に恵林寺というお寺があります。ここには武田信玄の墓があります。
 織田信長の軍が甲州に侵攻したときに、この寺に攻め込みました。
 そのとき、この寺の和尚の快川(かいせん)は、山門を開けずに軍勢を迎えたので、織田軍はかまわず火を放ちました。
 門の上に座禅を組んで快川和尚が言った言葉が上の「心頭滅却すれば火もまた涼し(しんとうめっきゃくすればひもまたすずし)」ですが、山門ごと軽く焼き殺されてしまいました。熱かったでしょうが、でもこういう悪辣非道なことをすると、その信長にも天罰が同じように下り、本能寺の火炎の中の最期となったのは有名なことです
 その史実があるせいか、甲州市は山梨県でも甲府並みに気温が高い場所で、葡萄の一大産地ですが、最近は将来の葡萄栽培に赤信号がともり始めました。あまりに暑いと玉割れなどが起きて成育に悪影響が出るからです。
 葡萄さんもなかなか心頭滅却はむずかしく、陽もまた涼し、とはいかないようです。

暑い日には・・・

 山梨は猛暑で有名なので、あまり暑い日が続くと、上の言葉が使われます。「いかなる苦痛も心の持ち方しだいで、しのぐことができる」という意味です。でも、われわれは、そんなヤセがまんはできません。心頭滅却できない大人は涼しいところに逃げるよりないのです。暑くても元気なのは子どもですが、小さい子は体温調整がうまくできないので、脱水に気を付けないといけませんね。涼しい格好で日陰で遊ばせましょう。熱中症は命に係わりますから・・。
 最近はどこもそうでしょうが、山梨の7月、8月は炎熱地獄になります。とくに最近はエアコンの外排気の影響で、40度を超える日も出てきました。地球温暖化は地球沸騰化となり、四季がある日本は二季になると言われています。
 これからの子どもは、哀しいことですが、大人たちがやった「過ぎたるは及ばざるがごとし」の世界を生きて行かねばなりません。快川和尚のようなやせ我慢も必要になるでしょうし、なにより、世の中の乱れに巻き込まれないように、そして、いろんな手で騙してくる企業や大人から身を守る力をつけていかないとならないのです。
 もう昭和後期のような安心安全な環境はありません。安心・安全と思っていた世の中が、いつもまにか高温で炎上、沸騰しはじめていますからね。

労働を嫌がらないように

 甲州では、この炎天は物を乾かすのに適した季節で我が家では6月に漬けた梅を梅干しにするために38度の炎天下に干します。 この日の外気温は40度オーバー。
 梅はひっくり返さないと早く干しあがらないので、その労働は毎年子どもが行います。小さい子は手伝わずに味見ばかりしに来ますが、これも遊びのような労働です。労働と言ってもお手伝いです。 けっこう喜んでやるものです。 後片付や掃除、その後はかき氷も作らせます。
 子どもは遊びや勉強ばかりでなく労働も教えないといけません。昔の子は、家のお手伝いをよくしたもので、これが大人になって家庭を持ち、子どもを育てる大きな力になっていたように思います。もちろん、お金で何でもできる世の中ですから、梅干しなど買えばいい、掃除など人を雇えばいい、かき氷など食べに行けばいいわけです。でも、楽で便利というのは、どこか体の奥に満足できないものが残ります。高山にケーブルカーやリフトで登ったのと同じ、足で何時間もかけて登るのとの違い・・・・頂上から見る景色は同じですが、達成感が違うのです。
 我が家の梅干しも同じで、もちろん、おいしさが違います。夏は塩分と水分が大事・・・・つまみ食いは許しています(笑)。さあ、夏は体験の季節。嘘っぽい映像から離れて、実物を体験しましょうね。

本とともに過ごしてきて

 埼玉県戸田市 森田Kさん Yくん(小5)
 学生時代の友人がゆめやさんの本を取っていて、「子どもが生まれたらぜひ!」と言われていたので、生まれてすぐに申し込んだのですが、配本はかなり先の十か月からでした。0歳児は読み聞かせよりほかのことが大切だと言われました。
 最初のおたよりには「なるべく赤ちゃんに語りかける」「いろいろなものに触れさせる」「物や人の名を言葉かけで行う」などをしてください、というものでした。育児は慣れていないこともあって悪戦苦闘でしたが、ゆめやさんの言葉を頭に入れてなるべくそういうふうにしようと思いました。十か月からは、読み聞かせが楽しくなるほど、よく聞いてくれ、「おつきさまこんばんは」を何度も読まされたことはなつかしい記憶です。小学校に上がるまでは楽しみでした。
 でも入学するといつもゆめやさんが注意しているような本「ゾロリ」などに関心が向き、相談させていただいたこともあります。でも、「正しい暮らし方読本「かくれやまの冒険」で別のおもしろさに目覚めて、流行の本から離れたので一安心でした。おかげさまでいまでは、かなり長編のものも楽しめています。
 入学までの5年間と入学してからの5年間は過ぎていく速さがまったくちがい、「もう高学年!?」という感じです。親の時代とは、学校もまったく変わってしまっています。転居もしたので、心配もありましたが、なんとかいまのところは活字離れまでいかないので安心しています。だんだん厚くなってくる本を私も読まないと話が合わせられなくなりそうです。今後もよろしくお願いします。

【ゆめやより】いつも振替用紙におたよりをいただき、お子さんの成長のようすがよくわかりました。だから、特別に配本を組み立てたわけでもないのですが、基本配本がこなせればこれはもうじゅうぶんに読書力はあるということですね。ゆめやの基本配本は一般より上のレベルのものが入ります。これについて来られて、読みこなせれば高学年でも大人の本が読める下地はできたと思います。これからも、がんばってください。まだまだ山あり谷ありですが・・・・。(ニュース)一部閲覧



(2023年8月号ニュース・新聞本文一部閲覧)

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