ブッククラブニュース
令和2年
3月号新聞一部閲覧 追加分

大変な事態になってますが・・・・

 中国・武漢発の新型肺炎が感染爆発状態になってますね。政府も学校も幼稚園も大慌てです。見ていると、どうもアメリカでは一月の初めころスパコンで感染拡大のシミレーションができていたようです。その証拠に株など経済面で良好な状態だったし、貿易収支は最高益状態だったのにヒンデンブルグ・オーメンが出されました。1月中旬のことです。
 ヒンデンブルグ・オーメンとは経済関係の方はご承知でしょうが、いきなり株価が下落して不況や恐慌にまでなるというサインです。ドイツの飛行船・ヒンデンブルグ号が爆発・炎上・一気に墜落ということから名づけられた経済用語です。これがもう一月に出ていたということはすごいですね。中国の新型肺炎情報は11月に出されていますからスパコンは中国経済の低下とアメリカと世界の経済縮小を予測していたのでしょう。アメリカ内部で1月に入ってから新型肺炎の死者が出たのかもしれません。アメリカのインフルエンザでの死亡数はハンパでない数でしたので新型肺炎についての情報分析は必要だったのでしょう。武漢の感染爆発のときには、もう今日の事態が想定されていたようです。

日本は遅かった?

 これにひきかえ日本は対応が遅かったので消毒もせず、隔離もせず、どんどんクルーズ船から日本人客を電車やバスで帰宅させました。初歩的なミスというより事態がわかっていない感じでした。このため経路不明の感染が急速に広まり、日本のスパコンがシミレーションした段階では「パンデミックは避けられない」と出たと思います。信じられなかったのは自宅に戻った船客が自分で荷物の消毒をしている光景でした。アメリカは自国客を帰国させても2週間、軍事基地で隔離するのです。危機管理意識と体制が段違いだということですね。国民や自国を守るという意識があるかないかの問題ですが、日本はひどいものでした。
 そして、政府もシミレーションの結果に困った挙句、唐突に学校へのお休み要請・・・要請ですから「お願い」であって、「責任は取らないよ」という話、ひどいものです。丸投げされた学校や園は困ったことでしょう。いやいや・・・親が一番困ります。で、学校は休みだけれど園は行ける・・・なんてチグハグな対応も。なんだかなぁです。園で子どもが感染したら小中学生がいくら休校でも家庭で伝染りますよね。まったく場当たりです。さらに「子どもが預けられない人は学童で世話します」って、ほとんど意味ないどころか何を考えているのかわからない対応ですね。もっと驚くのは、検査を積極的にしないということ。これじゃ風邪かインフルエンザか新型肺炎かわかりません。コロナだったらまき散らすことになる・・・こういう整合性のない対策ってありですか。緊急事態なのに! まったく防疫体制が固まっていなかったといっても過言ではないでしょう。
 対策費も2月末でたった130億円ちょっと。1機130億円の戦闘機を100機も爆買いする国が、パンデミックに、たった130億円。「検査は保険を適用する」ってケチくさすぎますよ。政権も長くやりすぎて腐ってきました。そろそろなんとかしないとこちらの命まで危なくなります。
 放射能拡散のときもそうでしたよね。スパコン「SPEEDI」は放射能の拡散状態をきちんと測定して出していたのです。それを参考にすれば多くの人が放射能を浴びなくて済んだというわけです。どこまで行っても日本は後手後手・・・どうせ、この政権では国民を危険にさらして、自分たちの都合の良い私権制限のための緊急事態法でも制定したいのでしょう。すべての危機を都合よく改憲に結び付けていく、次の世代の子どものことなど何も、いやいや現在の国民のことも考えない・・・この国は異常です。

違う日常の体験

 学校・幼稚園・保育施設に行かない日々。親は大変だと思いますが、日ごろと違う子育てができるでしょう。
 じつは、ゆめやの店内は懐かしい風景が溢れました。いつもなら親が配本を受け取りに来て、お茶を飲んで帰るのがふつうの風景なのですが、今月はどのお客様もお子さん連れでした。子どもが家にいるからです。これは20年くらい前は、ゆめやでは当たり前の風景だったのですが、ここ十数年、幼児以外は見慣れない風景となっていました。土曜日には小学生連れのお客様が来ますが、混雑するのでそこそこの時間でサヨナラになります。
 かつてお母さんがフルタイムで働いていなかった時代、子どもも親といる時間が多かったというわけです。そして、この十数年でお母さん方は一日中働き、家事をして、子育てもする。大変な時代になりました。忙しいのが普通の日常・・・そこにこの新型肺炎です。かつて普通の日常が違う日常になったわけで、戸惑うかもしれませんが、天が与えてくれた「ふつう」を楽しもうじゃありませんか。
 この3月から1ケ月や2ケ月学校や幼稚園に行かなくても学力が落ちたり、成長が止まるなんてことはありません。2月末、学校では一日中テストをやったところがあります。成績表がつけられないから困っただけの策で、学力とは何の関係もありません。焦らないことです。ま、子どもと過ごす時間が増えたことを喜び、楽しみましょう。え、それが苦痛・・・ですって。(笑)

本とともに過ごしてきて

千葉県習志野市 草留隆子さん 隼人くん(小6)

 我が家がゆめやさんと出会えたきっかけは夫が出張先で偶然ゆめやさんの特別番組の再放送を観たおかげでした。
 ちょうど生まれた長男に「どのような絵本を与えたら良いか」考えていたころでしたので、帰宅後すぐに連絡を取り、配本をお願いすることとなりました。
 息子は、この三月に小学校を卒業します。ゆめやさんには十一年間ありがとうございました。読みきかせをした時間は私と息子にとって今ではかけがえのない貴重な時間となりました。これから先、どのような世の中になっても「強く、賢く」生きてほしいです。これからも本とともに・・・・・。

ゆめやから一言

 そうでしたか! あのNHKの「小さな絵本屋と4つの家族」をご覧になっての申し込みでしたか。再放送というとBSだったのかな? BSは2度か3度再放送でしたし、最後の再放送はテレビ・日本で全世界向け。ご主人は海外出張中にテレビ日本で診ていた。この30分番組はNHKの柿本健一ディレクターに作っていただいたもので、埼玉・東京・甲府・甲斐市の4つのご家族を取材したものでした。左の十か月のお子さんのご家庭が4つ目の家族ですが、このお子さんも今年卒業です。あっという間に時間が流れましたね。NHKに著作権があるのでYoutubeでは流せませんが、四月にはこの番組の内容を写真と文でゆめやのHPで紹介していきます。ぜひご覧ください。 ゆめや

2019年度全課程修了者のみなさんへ

 今年の桜はかなり早く咲きそう・・・でも、大変な春になりました。大変な卒業式となってしまいました。9年前も日本の半分くらいでは同じように大変な春を迎えましたが、ある意味、あのときと同じく強く記憶に残る春になることでしょう。あのときも「電源喪失などありえない」と豪語した人の言葉をひっくりかえして事故が起きました。今回も隔離を十分にせずに安易に下船させたり帰国させたりした人から感染爆発です。初動対応の失敗。両方とも同じ人が言ったことですね。危機意識のなさが浮き彫りです。こういう大人にならないようにしっかりと頭を固めましょう。
 さて、今年も就学児ブッククラブ全課程の修了です。長い間、お便りをやりとりしたり、毎月会ったりしたお名前が下の修了者一覧。感慨深くもあり、寂しくもあり。今年も入学時の半数以上の方が六年生までつきあってくださいました。ありがとうございます。
 通販型のブッククラブとちがい、ゆめやのブッククラブは、交流があります。最近は、ご承知のように一般家庭では長い物語を読める子がどんどん減っていますので、この子たちは貴重な存在なのです先日中学校の先生に聞いた話ですが「たった十行程度の文の意味が分からない子が増えている」らしいのです。SNS全盛ではそうなんでしょうね。

今年の修了者名簿です

 6年間の配本は楽しめたでしょうか。ここまで読めれば大人の本はもう目と鼻の先です。
よくぞここまで残ってくれたと思っています。絵本から始まる読み聞かせの底力ですね。それから・・・・本を与えて育てよう! 読み聞かせをして楽しもう!という親御さんの考え方と家庭環境がなければ、ふつうは高学年の配本などに手も足も出ない子が多いのです。これから、どんな本を読んでいけばいいか分からない方はご連絡ください。また、ぜひ「その後」もお知らせくださいね。必ず返信しますので遠方の方は電話でもメールでもお手紙でも何でもけっこう。
 最後に、あらためて、これまでのご愛顧に感謝申し上げます。ありがとうございました。
 ↓記載洩れの方がいましたらすぐにご連絡ください。
 修了書などを発行しなければなりませんので。(修了者リストはネット上ですから個人情報ですので割愛します)

 ゆめやのプライバシーポリシーでは、2009年までブッククラブを終えた方の個人情報は、三年前まで書類上、機械上のデータすべてを削除してきましたが、修了した方々との連絡が多く、年賀状などの検索で手間がかかります。申し訳ありませんが、上記の修了者に限り、住所・氏名の記録のみはデジタルデータとして機械上に残させてください。 ぜひご理解のうえご協力ください。ネットにはつながないPCで大切に保護いたします。どうしても削除してほしい方は御知らせください。すみやかに削除いたします。

サブカル問題

②他人事として無視してしまう傾向

  「主な犯罪・事件表はここ」

 サブカルチャーが原因で、それに影響された人が起こした事件です。まず、近々の主な事件を挙げます。

  • カリタス小通り魔殺人(犯人51歳)ですが、もう50歳代でサブカルチャーに浸れる青少年時代の世の中だったのですから根が深いです。犯人は離婚・親戚の保護・・・不遇な自分の過去を背負って裕福で幸せそうな人々を嫉妬し犯罪を行っていったという悲惨な復讐事件でした。
  • 次は京都アニメーション放火殺人ですが、この男も悲惨な幼少年時代(親の離婚・育児放棄などを受け)で不幸の連続でした。逃げ場がアニメとゲームの世界だったのですが、投稿を勝手に使われたと思い込み放火を企てました。アニメ好きがアニメ制作会社に行った犯罪。影響を受けた製作元に復讐する内容ですが、加害者でありながら被害者でもある、制作会社側も被害者でありながら加害の要素もある・・・・複雑な構図になっています。
  • 相模原障害者施設大量殺人は稀にみる異常精神の犯人像が見えてきますが、この犯人の少年期の特殊分野への傾倒(ビデオやゲームへの)はあまり重要視されていません。薬物の影響などが指摘されている状態です。これもまたサブカルの強い影響があったとの見方がないのは社会にサブカルが精神崩壊・人格崩壊をもたらす危険性の認識が浸透していないからでしょう。

  •  こうしてみると、影響を受ける年齢層は幅広く、地域も広範囲です。これらは一見、何の関係もない事件のように見えますが、じつはサブカルの特殊分野(猟奇的なマンガやビデオで根っこがつながっているのです。
     ただ、ここに挙げたのは代表的な事件で、他にも毎日のように交際相手の子どもを虐待死させる、ストーカーで殺すなどの事件が起きているのです。相変わらず子殺し、親殺しは減らないし、煽り運転、轢き逃げ、暴行死、いじめ自殺なども続いています。
     こちらは、20年前からまとめ始めた事件の表ですが、じつはこれも「代表的な事件」でまとめないと表が数枚に及ぶのです。毎回部分的に更新していますが、この25年間の事件は、その前の25年間の事件と質が大きく違い、社会的問題で生まれた階層から出た犯人が代表的なものをまとめても右のように字のポイントを小さくしないと載せられないほどになりました。
     ところが、メディアは事件そのものを伝えるだけで、犯人像などほとんど知らせません。小さいころ何をしていたか、どのような本を読んでいたか、どんなゲームをし、どのようなビデオを見ていたか・・・・どういう交友関係だったか・・・このプロファイリングをすれば、これらの事件の犯人のほとんどが幼少期からサブカルチャーの影響をかなり受けて成人していったことがわかるはずなのです。
     報道の一部からでも類推はできます。このように犯罪の世界でもサブカルチャーが猛威を振るっていますが、個々の事件は影響を受けた人たちの氷山の一角にすぎず、アニメやアイドルオタク、ネット依存症の主婦、出会い系を使う普通の中・高校生などが山ほどいます。ある意味、加害者・被害者の予備軍ともいえるでしょう。もちろん、同じことをして同じものを観たりやったりしても、犯行に踏み切るかただの人格崩壊で終わるかは個々の差があります。
     ここから見て取れるのは、現実にサブカルチャーがどのくらい世の中を悪くしているかを多くの人がわかっていないこと、特殊な人だけが犯すものだと思い込んでいる・・・その問題が大きいのです。(つづく)

    表はかなり省略したものです

    いじめの構造 3

    父の箸を娘が使えるかどうか

     例えば、あなた(父親と考えて)が数年来、使ってきた箸を徹底的に日光で消毒し、アルコールで洗い、完全にきれいにして、あなたの子ども(娘や息子)に「これは私が大事にしてきた箸だ。お前にあげるから大切に使いなさい!」と言ったとしよう。子どもは、間違いなく「汚らわしい」と思う。「汚い!」「穢れている!」と思うはずだ。
     だからこそ前回述べたように家族でも箸はそれぞれ自分のものが決まっているし、他の者は同じものを使わないという鉄則が日本ではできあがっている。これこそが独特な「穢れ感覚」を生み出しているのである。
     実際に汚いから穢れとして嫌うのではない。漠然とした「穢れ排除感覚」なのだ。つまり、逆に言えば、穢れ感覚はひじょうにいい加減で抽象性な感覚で少数者・イジメ対象者の基準を決めてしまうのである。

    いい加減な基準で決まるイジメ

     こうなると、イジメは、日本人の精神性を保つためのイケニエ(生贄)のようなもので、イケニエは原始宗教が存続するためには必要不可欠だから、ずっとつづくことになる。
     時代が変わっても形を変え、ケースを変えてイジメは続き、イケニエも続いていくわけである。こんな民主的な時代でもだ。
     では、なぜ、そんなイジメ現象が起こるのか。簡単に言えば「集団としての日本人が集団を維持するため」に、「常に多数派になって生き残りたい」、「位が上の者として生き残りたい」という意識を持つからである。
     だから少数者を特定して決めつけ、または下位の者が浮かび上がらないように下位として決めつける基準となる。学校(偏差値や成績)でも軍隊(上官と兵卒)や会社(上司と部下)でも、このシステムを持っているから、イジメに教師が加わったり、上官が兵卒をイジメたり、上司が部下をパワハラしたりすることは当然起こる。集団を保つためである。その時の基準は、じつにいい加減で、「みんなと同じでない」「命令を聞かない」「逆らう」などから「色が黒い」「髪の毛が黒くない」などなんでもいいというわけだ。

    穢れはテキトーに決まる

     かんたんに言えば、何かと理由を付けて少数者、下位の者として決めつければいいわけで、ウザイヤツ、デブ、ヤセ・・・、テキトーな基準でなんでもイジメ要素になる。このため多数者と上位の集団では、その基準で「和」が成立し、いいかげんな基準で組織内の絶対的な「和」ができあがるというわけだ。極端に言えば「おとなしい」「良い子」「勉強ができる」「頭がいい」などもイジメの要素(対象)になりえる。まったく非論理的、非道徳的な感覚と言っていいが日本では政治の世界から末端の子どもの世界でも平気で行われるのである。排除そのものが和を保つために使われるという、なんともヒドイ話だが、ここには戒律を持たない宗教を身に着けた日本人の哀しさがある。少数の誰かをスケープゴートにして「穢れ認定」というのは何とも安直な差別だが、これは大昔から現代までずっと続いている。日本人の多くはこのことに気が付かない。
     そして、この「和」という曲者の共通性が、異質なものを囲い込んでいく原因になっていくのである。多数を動かすために「和」を絶対的な価値にする。組織運営の基本だから、学校でも異質な生徒は先生をも巻き込んでイジメ対象としてしまうというわけだ。

    対称化でわかるいじめの構造

     私が、よく出す例を挙げよう。一世を風靡したアンパンマンはバイキンマンを常に悪玉として標的にする。こういう図式が出来上がればアンパンマンは正義の味方となり誰もがアンパンマンを応援し、多数派となる。バイキンマンを支持する人間は少数者、下位の者として、当然、標的になっていく。
     では、冷静に考えてみよう。バイキンがいなくなれば、この世は物が腐らず、死体の山となるだろう。アンパンなどなくても人は生きていかれるし、アンパンばかり食べれば血糖値は上がり、メタボになってしまう可能性は高い。さらにいえばバイキンマンを嫌うアンパンマン自身もイースト菌という菌でできているという皮肉な事実には目をつぶっているわけだ。このことが多くの人がわからないまま単純な見た目、聞いた感じで善悪を判別してしまう。猛烈な矛盾だが、多数派となれば自己分析もなにもなく大手を振って正義面をすることができるのである。日本では庶民の世界でも政治の世界でも、まさにこの図式そのものである。
     これは明治以降顕著になった。政治世界を中心に英雄とか現人神とか絶対的な善が持ち上げられ、それに反対する者あるいは対極にいるものが差別され、排除され、痛めつけられるのである。
     鞍馬天狗は善、水戸黄門も善、天皇はもちろん華族、貴族、金持ちは善、日本人は善・・・佐幕派は悪、小物の権力者は悪、被差別民は悪、貧乏人も悪、在日朝鮮人は悪・・・という図式が出来上がる。ここでは排除すること、イジメることが正義となり、国家的規模でもイジメが行われるというわけだ。(つづく)



    (2020年3月号ニュース・新聞本文一部閲覧) 追加分



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