ブッククラブニュース
令和3年
8月号(発達年齢ブッククラブ)

来店受け取りのお客様へ

コロナ対応について

 緊急事態宣言が首都圏に出て、感染者数がどんどん増えてきています。山梨は人口が少ないうえ閉鎖的な地理環境なので微増ですが、感染者が少ないことが逆に首都圏からの息抜き観光の場所となり、県外ナンバーの車が4連休には激増しました。半月後の数字が怖いと思っていたら案の定、ただいま激増中です。
 ご来店の際は、またマスクをつけて御来店ください。
 お子様のマスクは強制しません。
 マスク着用はお顔が判別できないので、ぜひお名前をお願いします。
 土曜日は混雑するため飲み物サービスは中止します。
 通常日も密になったら、飲み物サービスは中止いたします。
 次の来客があったら、恐縮ですが入れ替わってください。
 念のため毎回テーブル消毒・換気もしますが気になさらないでください。
 恐れ入りますが、混雑したらぜひ新しいお客様に席をお譲りください。
 事前にご連絡いただけば、2〜3ケ月分は用意できます。
 受け取り可能時間(10:30am〜18:30pm夏時間)
発送切り替えも可
 発送も可能です。その際は県外会員と同じく3ケ月一括発送になります。
 ご利用ください。発送のご相談は メールでも受けつけます。
 お振り替えは郵便ATMか銀行振込のどちらかをご利用ください。
 ご理解のうえご協力ください。?ゆめや店主 8月10日

残暑お見舞い申し上げます

 今年も暑い日本の夏がやってきました。日本の夏、緊張の夏、あ,金鳥の夏・・・山梨は暑いのはあたりまえなので、さほどつらいと感じません。でもコロナでいろいろ動けないのがつらいですね。どこで感染するかわからない、ワクチン打ってもかかるかもしれない、マスクも決定打ではないとなるとちゃんとした情報を流さない政府にイライラで、まさに緊張の夏です。
 さて、みなさんは、この夏をどう過ごしていますか。さすがに海外旅行はできてないでしょうが、何と言っても暑い夏ですから、いい空気を吸いに涼しいところに出かけたいですよね。山梨は人口が少なく、山や川、高原がたくさんあるので、いい空気を吸うことはたやすくできます。まあ、なんとかしのいでいくよりはないと思います。みなさんも、そういう場所を探して、それなりに楽しい夏をお過ごしください。キャンプも密を避ける、川遊びも密集しない・・・そのかわり、危険を察知する力は重要になります。君子危うきに近寄らず・・・・楽しい夏休みをお過ごしください。

みんなと同じ・・・和

 甲府は8月になると気温39度。でも平気です。我が家はクーラーつけて寝ません。だいたい寝室にエアコンがない。熱帯夜はさすがに寝苦しいですが、窓を開け放って風を通せば寝られます。40度を越えたこともありますが、だいたい夜は25度くらい。なんとかしのげます。近所の新築の家はエネルギーを食う箱のような家が多く、小さな家でもエアコンが4つも5つも並び窓が閉まりきり。これでは排気が真夜中でも出ますから、そりゃあ温暖化になりますよね。みんながするからウチもする・・・・いまがよければそれでよい? 世界中がそうなったら、異常気象どころではなく生命の危険性まで出てきますけどね。この「みんなと同じ」という発想は、多様性で持っている地球では通用しない考えになってくるのではないでしょうか。

最悪の幕開き?

 ところで、暑い盛りの東京五輪。開会式は酷評でした。世界トップクラスの予算でも「しょぼい」「印象的なシーンが無い」「7年間準備して、これ?」という感想ばかり。
 今回の東京オリンピックが1964年と違うのは、開会式などの企画スタッフにサブカルチャーのクリエイターが多いこと。サブカルの世界にはスポーツ選手のようにルールを守る文化はなく、「ウケければなんでもいい」というお粗末な芸人根性しかなかったのです。
 前々回の北京五輪の開会式は見ました。映画監督・張藝謀の総指揮で、中国文化の「文字」と「記録」を一貫して描いた演出。見事なセレモニーでした。しかし、今回は、アニメ・ゲーム文化での日本表現なのか、ドラゴンクエストの音楽からマンガ吹き出しのプラカードまで、チャチで安っぽい。文化とはいえないようなセコい演出でした。
 もっとも企画者がイジメや差別で降りなければならない末期的症状でしたから、これはもうセレモニーとはとてもいえません。子どもたちをこんな低レベルしか楽しめない人間にはしたくないとつくづく思いました。
 しっかりした理念などないのがサブカルで、日本を表現したかったら歴史や文化がきちんとコンセプトの中になければいけません。まったく「赤信号、みんなで渡れば怖くない」・・・サブカルは地面の下のものでいいのですが表に出てくるとこの始末です。日本人はなぜ、みんなに合わせることしか考えないのでしょう。

みんな飛び込んでますよ・・・?!

 よく引き合いに出されるジョークです。タイタニックのような船が沈み始めたとき、船長が乗客に海に飛び込むように命令する冗談話です。
 客はなかなか海へは飛び込まない。そこで船長は、人種、民族によって言い方を変えるというもの。
 イタリア人には「飛び込んだら女性にモテますよ。」と言う。イギリス人には「紳士淑女なら飛び込みます・・・」。フランス人には「ここで飛び込むのが知的なのです・・・」、アメリカ人には「飛び込めば、あなたは英雄だ!」。こう言えば、それぞれ必ず飛び込む・・・なるほど確かに国民性を表していておもしろい。
 このジョークに日本人は入っていませんが、日本人にはなんと言えばいいのでしょう。「みんな飛び込んでますよ」と言えばいい。そうすれば飛び込ます(笑)。

これって・・・

 みんなが五輪反対だけど、もう始まって金メダルラッシュだ!日本チャチャチャ、みんなで応援だぁ!と同じ。
 戦争は反対だけど始めたら連戦連勝、じゃ、やるだけやろう・・・・と同じですね。でも、すぐに状況は変わる。今回も感染爆発状態です。それでも黙って「みんなと同じ」?
 そのうち主催者は「安心安全の大会で感染者はゼロ、なんて言った覚えはない!」というかもしれません。
 確かに無観客。「観戦者はゼロ」→「カンセンシャはゼロ」、聞き間違えたわれわれがいけないということにさせられるかもしれません。上が言うから従うというのは危ない。上は責任を絶対取りません。今が良ければよいので。
 次の選挙でなんとか一強を崩さないと、子どもたちの時代が危ない感じがしてきました。政権交代などいいのです。ここまで腐敗し、ここまででたらめになったものを引き継ぐ人たちは大変です。始末は現勢力につけてもらうよりないです。

五輪終盤の広島原爆の日式典

 IOCのバッハ会長がみえみえの広島訪問をしたあと、原爆の日の式典がありました。この日、まだ五輪の競技は続いていましたが、わずか1分の黙祷すら選手たちはしなかったと思います。IOCもJOCもその準備は念頭になかったのではないでしょうか。彼等の頭は歴史や過去の悲劇はなく、金メダルを取ることと能天気なふるまいでテレビに映ることだけでいっぱいだったようです。
 この8月6日の広島平和記念式典では、広島市内の小学6年生を対象とした『こどもピースサミット』の受賞者2人が代表となり、毎年、『平和の誓い』をスピーチします。
 2021年の式典でも、広島市の小学6年生2人が登壇。「被爆者の思いや願いを聞き、考え、平和の尊さや大切さを世界中の人々や次の世代に伝えなければならない」と、原稿を読み上げました。こういう小学生もいるから、この国も捨てたものではありません。この子たちには、原稿を飛ばして読み、原爆と原発を言い間違え、核拡散条約の批准や不戦の誓いを述べなかった菅首相の言葉はどう響いたでしょう。
 彼らの大人に対する被爆者の気持ちや平和への願い、未来への希望が詰まった『平和の誓い』。その中のメッセージが多くの人の心に響き、話題になっています。菅首相のあいさつも読み間違えやすっとばしで話題になりましたが、こっちはしっかりした朗読と文章で大きな反響が起きています。

【平和の誓い 全文】

 私たちには使命があります。あの日、広島で起きた悲惨な出来事。そのことを知り、被爆者の方々の思いや願いを聞き、考え、平和の尊さや大切さを、世界中の人々や次の世代に伝えなければならないのです。
 昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。赤く燃え、真っ黒に焼け焦げてボロボロになった広島の町。
 「兄が死ぬより、わしが死んだ方がよかった」
 大切な人が亡くなった悲しみと、生き延びた者の苦しみには終わりがありません。
 心に深く傷を負った被爆者は、それでも前を向き、「僕ら若人の力によって、きっと平和な世界を築き上げてみせる」と決意しました。悲しみや苦しみを抱えながらも、被爆者の方々は生きることを決して諦めず、共に支え合い、広島の町の復興に向け立ち上がりました。
 本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと。
 私たちは、犠牲になられた方々を決して忘れてはいけないのです。
 私たちは、悲惨な過去をくり返してはいけないのです。
 私たちの願いは、日本だけでなく、全ての国が平和であることです。
 そのために、小さな力でも世界を変えることができると信じて行動したい。
 誰もが幸せに暮らせる世の中にすることを、私たちは絶対に諦めたくありません。
 争いのない未来、そして、この世界に生きる誰もが、心から平和だと言える日を目指し、努力し続けます。
 広島で育つ私たちは、使命を心に刻み、この思いを次の世代へつないでいきます。
 ね、添削はあったと思いますが、これを朗読した小6の姿と純粋さに脱帽です。

五輪が終わって

 もう、これを皆さんが読まれる頃にはオリンピックは終わっていると思います。それにしても、あらゆるスキャンダルを凝縮したような五輪でした、ね(すでに過去形・笑)。
 とにかく最初からアヤがついていました。招致した東京都知事の5000万円問題。元皇族の招致収賄疑惑、エンブレムのデザイン盗用、元首相の女性蔑視発言や起用された音楽家・芸人たちのイジメ、差別発言までデタラメのてんこ盛りでした。最初に招致した都知事が金がらみで辞めてから数えると辞任の数はいったいどのくらいになったのだろうと思います。これからも出てくるでしょう。
 つまり金の亡者が金になりそうなアイテムをかき集めただけのイベントだったということで、どこを見ても規範とか倫理とか理屈(論理)のカケラもないような五輪だったということす。
 辞任した組織委員会(森首相)の後釜の委員長も、「大蔵省接待汚職事件(〇〇シャブシャブ事件)」の当事者だというのもすごい話で、悪いことをしても敗者復活というのは子どもの教育上いいことではないです。こういうことは子どもにはわからないかもしれないが、もともとの発想が不純だと結果的に悪い形になるという良い例なのでしょう。つまり、人がダメならやることが結果的にダメになるといういい見本だと思います。

少し賢い子は見抜いていく

 おそらく賢い子どもたちは見ています。幼児ならともかく小学校も中学年以上なら、見抜ける子は見抜けます。筋肉脳の子ならともかく、あるていどのリテラシーがあれば大人がやるゴマカシは親よりはるかに敏感に見抜くものです。
 会員の五年生の子が「これはダメ、あれはダメと言ってるのにオリンピックをするというのがおかしい。」と私に言いました。熱狂する大人を尻目に、こういう発言をする子が成長してきちんと考えを持つことに期待します。
 「平和な社会の確立」「無差別、友情、連帯、フェアプレー」がオリンピックの理念だったはずです。ところが、いつからか(ロスアンジェルス大会から?)金がらみの利権の大会になってしまいました。
 TOKYO2020も、最初は「コンパクト五輪」次は「復興五輪」、そして急に「人類がコロナに打ち勝った証としての五輪」・・・いまは「安心安全な五輪」。「世界一お金をかけないオリンピック」「アンダーコントロール」・・・この掛け声もどこかに消えてしまいました。
 はじめは7000億円くらいの工事費だったのです。ところがいまや3兆円オーバー。都民一人の負担額で計算をすると一人10万円以上。国民全部割で計算しても1万円を越します。いったいこういう湯水のように使っていいものかどうか。五輪後は増税ラッシュになるでしょう。

冷静な子どもたちを

 六年生の男の子が私に「テレビを見ないので五輪で友達と話が合わないけど、すぐ終わるから、いつまでも金メダルなんて話題にならないと思う。」という言葉を聞いて、「世の中を見ているなぁ!」と思いました。こういう子も中にはいるから少し安心です。夢だ、希望だ、で洗脳された筋肉脳の子はすぐに熱狂し、自分も金メダリストになる錯覚の中で人の迷惑かえりみずの行動に出ていきます。あぶないなぁ、と思います。
 でも、きちんと目を据えてみれば、平和を求めるバッカ野郎の被爆地訪問のように、ごまかしは見え見え。うまくいかない何かを隠すためにごまかすのでしょうかね。とはいえ、スポーツや芸能で熱狂する人々もけっこういますから日本はまだまだ脳天気な国です。
 大会前はコロナ感染が収まらない状況で開催中止を求める声が出て、スポンサー企業でさえも五輪から距離を置く姿勢を見せ始めました。それにもかかわらず、文字通り強行されてしまった。言葉を大事にしない国はどうなるか。
 私がおどろいたのは、世論調査で中止すべきが60%超あったのに日本が金メダルを取り始めると、空気が急速に変わりました。マスコミは終日五輪一色。懐疑的な意見を流していた番組も手のひら返しで日本チャチャチャでした。五輪終わり間際には「五輪をやってよかった」という人が7割になったという。ついこの間まで7割近くが反対していた。この国の民は節操がなさすぎるというより、まわりを読んで動く烏合の衆と言うことか。

国も国なら民も民か・・・

 未曾有の感染急拡大の一方で、反対の声を無視して突き進む、オリンピックを盛り上げようとするメディア、嬉々としている人々の声を聞くと、ウイルスより群衆心理への恐怖を感じずにはいられません。日本人て何なんでしょうね。すでに東京を始め、全国いたるところでパンデミックとなっているのに踊るアホウに見るアホウ、どうせアホなら・・・という状態になってますね。
 私の周りにも「アスリート、みんな頑張っているね」「力もらった」「ニッポン、すごい!」という人が多い。競うアホウに見るアホウ どうせアホなら 競わにゃソンソン・・・か。五輪の宴のあとが大変になりそう・・・・だ。
 でも、皮肉にもコロナが、このゆがんだ五輪の正体を暴いてくれたともいえます。東京五輪を最初に発案して進めた人はだれだったか? 最近、私は記憶力が悪くなっていて、開会式にも顔を出さない逃げ足の速い人の名が出てきません(笑)。これからは国が競うのではなく個人が競う形のスポーツにしないと五輪の理念は消えてしまうことでしょう。文字通り五輪終で。(一部閲覧)



(2021年8月号ニュース・新聞本文一部閲覧)

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